長寿について
テロメアの長さとDNAで寿命がわかる
「テロメア」という言葉を初めて知りました。テレビ番組で放送していました。「テロメア」は染色体の末端にある保護キャップのようなもので、分裂の度に短くなるそうです。
人間の正常な体細胞は、だいたい50~70回ほど分裂できるようです。「テロメア」が一定の長さ以下になると細胞分裂は止まります。「テロメア」は、そんな性質から「分裂時計」や「細胞分裂の回数券」と呼ばれるそうです。
寿命を調べる検査
「テロメア」とDNAなどを調べることにより、1年ごとの寿命がわかるそうです。テレビでは、 韓国楽天 ソウルのグッドジーンクリニックへ被検者の血液を持参して検査を受けていました。料金は10万円とか。高いか安いかは、知りたい人の考えによりますね。
この寿命も今のような生活を続けていると、そんな寿命だろうというものです。「テロメア」がなくなるとガンになることもあるそうで、もし調べて短命とわかったら生活改善をすぐにする必要がありそうですね。
寿命が1年単位でわかってくると、生命保険はどうなるのだろうか?という疑問が浮かんできました。夫曰く、「そうなったら、保険会社がみんなの血液検査をして寿命と照らし合わせて保険料を徴収するしかないな」と。
寿命がわかる方がいいのか、わからない方が幸せなのか、進歩する世の中に気持ちの方がついていかないようです。2009.1.9
長寿の秘訣
長寿になるためのポイント
- 遺伝的要素
- 運動
- 食事
- ストレス
長寿になるための食事のポイント
- 食べ過ぎない
- 酒を飲みすぎない
- 塩分をとりすぎない
- 動物性脂肪をとりすぎない
- 古くなった油脂を含むものを食べない
- カルシウムを十分にとる
- 適量のビタミンA、ビタミンC、ビタミンEをとる
- 繊維の多い野菜を食べる
- 良質のたんぱく質をきちんととる
- 腸内細菌に気をつける
- 多種類のものをバランスよく食べる
- 規則正しくとる
*食べすぎは体の中に活性酸素がたくさんできます。食べすぎによる病気には、糖尿病をはじめ、通風、心筋梗塞、高血圧、脳梗塞、脂肪肝、変形性関節炎、イビキなどがあるようです。
高齢者、速く歩けば長生きに
2011年1月9日の読売新聞によると、米ピッツバーク大学の医師らの研究で、65歳以上の男女3万4485人を調査したら、速く歩く人ほど余命が長かったそうです。
普通に歩いた時の速さは、平均で秒速0.92m(時速3.3km)でしたが、どの年齢でも秒速1m以上で歩く人は比較的長く生き、歩くのが速い人ほど余命が長かったそうです。
心肺機能や筋力が強いから速く歩けるからで、歩行速度が健康度の目安になったと考えられるようです。
歩行速度に注目すれば、高齢者の健康管理などに役立つと、研究チームは話しています。
「長寿の里」はどこにある
先進国の100歳以上の高齢者は、人口10万人あたり1~3人というところだそうです。
エクアドルのビルカバンバでは、100歳以上の高齢者が人口10万人あたり1100人で、ロシアのコーカサスでは、100歳以上の高齢者が人口10万人あたり50人いるという。(戸籍などで生年月日がはっきりと証明されたかどうかわ知りませんが)
日本の100歳以上の高齢者の人口10万人あたりの人数が気になります。
厚生労働省の平成17年の資料では、
100歳以上の高齢者数(人口10万人あたり)1位 | 沖縄県 | 51.43人 |
2位 | 高知県 | 48.57 |
3位 | 島根県 | 44.46 |
4位 | 熊本県 | 35.21 |
5位 | 鹿児島県 | 34.14 |
43位 | 茨城県 | 13.75 |
44位 | 青森県 | 13.22 |
45位 | 愛知県 | 12.25 |
45位 | 千葉県 | 12.25 |
47位 | 埼玉県 | 9.73 |
日本の全国平均では、100歳以上の高齢者は、人口10万人あたり20.01人となり、この数もだんだんと増加傾向にあります。
「長寿の里」の特徴
長寿の里は、山岳地帯にあるそうです。山岳地帯は空気が薄く、心肺に常に負荷がかかっています。これは悪い条件に思えますが、傾斜地を歩くことで運動量が自然に増えているようです。空気も水も汚染されていない綺麗なものを吸い、食べていることになります。
肉類もめったに食べられないし、その土地で作った新鮮な無農薬野菜をたくさん食べていることになります。
日本の100歳以上の高齢者の特徴
農村で農林業に従事し、農作業にいそしんでいる。
毎日規則正しい生活をしている。
大食をせず、薄味で、新鮮な手作り野菜をたくさん食べている。
肉類はあまり食べない。
肉親に長寿の人が多い。
物事にこだわらない性格である。
*100歳以上の長寿の秘訣は、遺伝的要素が大きく極めて特殊な人間集団なので、マネをしても意味がないという見方の人もいます。また、今の100歳以上の高齢者は、明治の半ばに成長期を過ごしたので、現在の人には参考にならないという見方の人もいます。
*山梨県のある村では、日本の長寿村として知られていたが、近年では、成人病に罹る人が増加したそうです。食生活の変化、車社会で生活様式の変化、環境変化、ストレスの増加で成人病が増加しています。沖縄県でも若者の食生活が徐々に変化し、今までのように長寿者が続かないのではと危惧されています。
沖縄の女性が長寿の訳は
沖縄県の女性には長寿者が多い理由が、3点ほどあげられています。
- 仏教が定着しなかったので、昔から豚肉をよく食べていた
- 暖かい環境の中でよく体を動かしていた
- 女性の精神的自立 (2008.9.26)
沖縄の人は、伝統的食事を摂り、引き締まった体の人が多いようです。しかし、若い人達にはそろそろ当てはまらなくなって来ているのかもしれません。
ゴーヤーチャンプルーは、ビタミン豊富なゴーヤーと豚肉のたんぱく質、大豆の栄養の豆腐などのバランスが取れた献立です。にが菜は自生しているそうですが、ビタミンCやCaが多く含まれているそうです。刺身、もずく、スーナという海藻もよく食べられるようです。海草類や新鮮な魚を多く摂ることも健康の源のようです。
他にもレタス、納豆、バナナヨーグルトなど80%が野菜です。色とりどりの野菜を食べることでファイトケミカルがとれます。ファイトケミカルには抗酸化作用があるので、老化を防止し、がん予防にもなります。
また、雑穀米をたべることで、血糖値をあがりにくくし、太りにくくします。
100歳の健康の源は
百歳の食卓を調べた本の中から、100歳の方が「健康の源」と信じて毎日摂取されているものです。一人が1から2個という感じでしょうか。
牛乳・ヨーグルト | 青豆 | 養命酒 | 健康茶 |
海藻 | 栄養ドリンク | ゴーヤジュース | リンゴ酢ドリンク |
100歳に学ぶ「長命訓」
- くよくよせず自然体で生きる
- 我がまま気ままに過ごす
- 自分でできることは自分でする
- 体が動くうちは率先して働く
- 知識欲を失わず、いつも新しい情報をキャッチ
- 食べたい物を食べる
- 食事は自分の体に合わせてペースを守る
- 外とのかかわりをできるだけ持つ
- 家族との対話を欠かさない
- おしゃれ心を忘れない
- お酒はほどほどに
- タバコは吸わない
「百歳の食卓」 荒川典子、田中久恵著 廣済堂出版 1500円+税 2001年2月発行
100歳の11人の食卓を調査したものです。人生の歴史をたどって生き方、家族とのかかわりなどから、長寿の秘訣を探り出します。どなたもいい笑顔をされています。
100歳100人の共通点は、若い頃メタボではなかった
100歳100人の共通点は、若い頃から太っていなかった。60歳代から体重が変わらず、メタボリックシンドロームではないということです。
70~80歳でメタボがあると、心筋梗塞、脳梗塞、動脈硬化が現れて、長生きできません。今40歳~60歳でメタボがある人は、直ちに運動をしてやせてください。(自転車に乗る、歩く、体操をする)また、食事はバランス良く、カロリーの過剰摂取にならないように気をつけてください。
メタボ予防体操
- いすに、お尻を半分をかけ、お腹をひっこめる。(いすから落ちないように気をつけてください)
- 手を前に伸ばし、右へ左へとゆっくり動かします。
- 約3分ぐらい続けてください。
メタボ改善の食事
野菜をたっぷりと摂り、腹八部目に食べること。とは言っても、穀類、肉魚も必要です。皮ごと調理し、しっかりかんで食べることもメタボには良いでしょう。
ピーマン、トマト、キウィ、大根、りんご、ぶどう、じゃが芋がおすすめの野菜らしいです。ヨーグルト、チキンスープ、野菜たっぷりのケンチン汁、具だくさんの味噌汁がメタボに効くようです。少しずつ品数を多く、よくかんで腹八部目に食べることです。
飽食の現代には、よほどの覚悟がないと難しいですが、がんばってください。
2010年平均寿命、女性86.39歳、男性79.64歳
厚生労働省は、2011年7月27日、2010年の日本人の平均寿命が女性86.39歳、男性79.64歳と、発表しました。
女性の平均寿命は、過去最高だった2009年の86.44歳から0.05歳縮みました。その理由は、猛暑で体力が弱ったお年寄りが多く亡くなったためではと見られています。2010年、熱中症で亡くなった人は過去最多の1718人で、うち8割りが65歳以上でした。2009年と比べ、心疾患や肺炎などで亡くなる高齢者も夏場を中心に大きく増えたそうです。
男性は、5年連続で過去最高を更新、しかし延びは0.05歳にとどまっています。
2010年平均寿命、国・地域別の比較は
- 女性
- 1位・・・日本・86.39歳、2位・・・香港・85.9歳、3位・・・フランス・84.5歳 日本の女性の平均寿命は、26年連続で世界一です。
- 男性
- 1位・・・香港・80.0歳、2位・・・スイス・79.8歳、3位・・・イスラエル・79.7歳、4位・・・日本・79.64歳
日本人が75歳まで生きる割合は、男性で72.1%、女性で86.5%です。
日本人が95歳まで生きる割合は、男性で8.0%、女性で23.0%です。
がん、心疾患、脳卒中の三大死因で死亡する確率は、男性で53.97%、女性で50.88%とほぼ半分を占めています。
2007年平均寿命、女性85.99歳、男性79.19歳
厚生労働省は、2008年7月31日、2007年の日本人の平均寿命が女性85.99歳、男性79.19歳と、過去最高を更新したと発表。
女性は23年連続で長寿世界一。前年に比べ、女性で0.18歳、男性で0.19歳延びた。男女差は6.80歳。
国際的には、女性は日本の次は香港の85.4歳、3位はフランスの84.1歳だった。
男性の長寿世界一は、アイスランドの79.4歳、2位は香港の79.3歳、3位は日本だった。
食生活により病気は変化する
第二次世界大戦後、日本人の生活は一変し食生活も大きく変わりました。 2000年には、肉、卵、牛乳の摂取量が9倍、7倍、19倍と増え、反対に米は半分、芋は1/10の摂取量に減りました。
そして、それまで多かった脳出血が激減し、胃がん、子宮頸がんが減り、欧米型の脳梗塞、肺がん、大腸がん、すい臓がん、食道がん、白血病が激増しました。 戦前はほとんど日本になかった、心筋梗塞、糖尿病、痛風、脂肪肝、アレルギー、膠原病が増加しています。
食生活の欧米化によって病気も欧米化してきたと言えるわけです。
「医者いらずの食べ物事典」石原結實先生の本より PHP文庫 495円(税別)
活性酸素を除去する食品
体の細胞内の酸素で分解しきれない活性酸素は、ガン、生活習慣病、老化の原因なります。
活性酸素を除去してくれる食品を摂ることで、これらの病気を寄せ付けないようにしたいものです。
活性酸素を除去する食品ミネラル | 食品名 |
---|---|
ビタミンC | レモン、イチゴ、ミカン、柿、パセリ、トマト ブロッコリー、ピーマン、サツマイモ、番茶 |
ビタミンE | アーモンド、コムギ胚芽、大豆、ピーナッツ ウナギ、シジミ、カツオ、アユ |
カロチノイド | 緑黄色野菜(ニンジン、カボチャ、トマトなど)、 かんきつ類、赤身の魚、海藻、卵黄、魚卵(タラコ、ウニ、スジコなど) |
ポリフェノール | ゴマ、緑茶、赤ワイン、コーヒー、ショウガ、 香辛料(グローブ、ナツメグなど) |
リンゴポリフェノールは寿命を延ばす
アサヒビールと東京都老人総合研究所の白沢卓二研究部長らが、リンゴから抽出される「リンゴポリフェノール」に寿命を延ばす効果があるとの研究結果をまとめました。マウスの動物実験で55匹を使ったもです。
その結果は、リンゴポリフェノール入りの飲料水を飲んだマウスの寿命はメスが平均37.90週、オスが平均28.84週で、ただの水を飲んだマウスよりメスで平均72%、オスで29%寿命が長くなりました。2007.7.21読売新聞から一部抜粋
りんごについては「一日1個のりんごは医者を遠ざける」と言われ、よく知られています。
りんごには、高血圧の予防、ガンの予防・改善、便秘、気管支炎の改善、コレステロールの低下などの効果があると言われています。これに加えて、さらに寿命を延ばす効果もあるとなるとりんごさまさまです。
りんごを食べましょう。が、りんごアレルギーの人は、ジャムとかジュースとかを試してみてくださいね。
脳内でインスリンを働きにくくしたマウスは長生き
アメリカのハーバード大学の実験で、「インスリン(不足すると糖尿病につながるホルモン )」が、脳内では老化の促進という悪役を演じていることがわかりました。
脳内でインスリンを働きにくくしたマウスは936日生存し、通常のマウスは791日生存、脳内でインスリンを働きにくくしたマウスは、18%も長生きしました。
研究成果は米科学誌サイエンスに発表しました。
研究チームのM・ホワイト博士は「粗食や運動が長寿に良いのは、血中のインスリン量を下げる効果があるからだろう」と説明しています。2007.7.29読売新聞から