がん予防
がん予防の情報も日々進歩しているので、気が付いたものは、更新していきたい。3人に1人は、がんに罹る時代です。がん予防楽天 に関心を持って生活していきたいものです。
「がん」って何?、どういうもの?
臓器の病気でも臓器の感染症でもなく。遺伝子(DNA)に異常が生じて、細胞の分裂・増殖に歯止めがかけられなくなってしまう病気です。
異常を起こした細胞はコントロールが効かなくなり、分裂・増殖をして、しこりである腫瘍をつくります。この中でも、分裂・増殖で成長が早く他の臓器に転移するなど人を死の危険にさらすものを「がん(癌)」と言います。
日本では、1981年から、ガンが死亡原因の一位となっています。30歳以降でがんの死者が増え、35歳から84歳の死亡順位の1位となっています。
がんは、全死亡者の約30%を占めていて、その数は年間約30万人となっています。
どうして「がん」になるのか?
細胞の設計図である遺伝子(DNA)に傷がついて細胞のコピーミスが繰り返されると、異常な細胞が増えます。遺伝子(DNA)の傷を治す能力を人はもっていますが、修復が間に合わなくなって細胞ががん化してしまいます。
遺伝子の変異を起こすものとして、発ガン物質の摂取、紫外線、放射線の被曝などによって起こると言われています。
どうして「不治の病」と言われるのか
正常な細胞には、予定細胞死(アポトーシス)という寿命がありますが、がん細胞は、何度分裂を繰り返しても死ぬことなく生き続けます。新たな血管を作って酸素や栄養分まで奪っていき続けます。
がん細胞は、体の栄養を奪い、臓器の働きを妨害し、免疫力を下げます。人の臓器の機能を奪い死にいたらしめるがんを不治の病と呼ぶようになりました。
医学の進歩はめざましく、早期発見なら完治する症例が多いので、「不治の病」は、過去のこととなりつつあります。がんの5年生存率は、年々上昇しているようで、もし、がんに罹ったとしても、あきらめないで、自分に適した治療法・医師を探すべきです。
早期発見のための「がんの自覚症状」
病名 | 初期症状 | 治療法 | その他 |
胃がん | 初期には自覚症状がほとんどない。 健康診断・がん検診で見つかるケースが多く、定期健診が重要。(早期発見の5年生存率は90%以上) 胃の不調、食欲不振は、がんの下地となる胃炎・胃潰瘍のこともあるので要注意 |
検査には、消化管X線撮影、内視鏡などあり。 内視鏡手術(直径2センチ以下で粘膜の浅い部分にある場合)入院3~4日 開腹手術には、定型手術(2/3以上の範囲を切り取る)、縮小手術(小さい範囲の切除)、拡大手術(他の臓器にも広がっている場合) |
胃がんの発症には、塩分摂取量が大きく関係。 こげや熱すぎる食べ物、喫煙、過度の飲酒もよくない。 ピロリ菌で胃の不調がある人は除菌を。 緑黄色野菜をたっぷり摂るとよい。 |
肺がん | 初期の症状は風邪に似ている。症状からの発見は難しい。気づいた時は進行していることが多く、死亡率が高い。 空せき、たんが多い、胸ゃ背中の痛み、血痰に要注意。 タバコを1日に30本以上吸う人で、血痰が出たらすぐに受信が必要です。 |
がん細胞をとり、種類を見極める。 小細胞がんは、進行が早く放置すれば平均3ヶ月の生存といわれている。化学療法、放射線療法が効果あり。 他の3種類は、手術可能は20~40%にとどまっている。 |
肺がんは、扁平上皮がん、腺がん、小細胞がん、大細胞がんの4つある。 タバコと関係あるのは、扁平上皮がん、小細胞がんで、約半分を占める。 腺がんは、喫煙率の低い女性に増えている。 男女比3:1で男性に多く50歳以上が多い。 |
肝臓がん | 沈黙の臓器といわれる肝臓は、ある程度進行していても無症状で、痛みを感じないために発見が遅れる。食欲不振、全身の倦怠感、体重の減少、上腹部の痛みなど肝硬変の症状が現れる。 | 肝機能がよければ、2/3切り取っても数ヶ月で元の大きさに戻る。慢性肝炎、肝硬変の人は、切除の大きさは限られる。 その他には、肝動脈塞栓術、エタノール注入療法などがある。重粒子線などの新しい放射線療法も開発が進んでいる。 |
肝細胞がんが、9割以上を占める。日本人の肝臓ガンは、ウイルス性肝炎をもとに発症し、C型肝炎は8割を占めています。 アルコールの飲みすぎに注意。 |
大腸がん | 下痢、便秘などの排便以上、貧血、血便などの症状がある。 血便だと痔と間違えることがあるので、要注意。 |
早期発見では、100%完治する。(20~30%が早期発見) 切除手術が原則、補助的に抗がん剤、放射線療法も併用。内視鏡での切除が多くなっている。現在は、直腸がん手術では、70%が自然肛門が温存される手術法がとられている。 |
S状結腸と直腸にがんが発生しやすく、大腸がんの約70%を占める。 便潜血検査に反応があれば、直腸の指診、内視鏡検査、注腸造影検査などを行う。 予防には、動物性脂肪を摂りすぎず、食物繊維をたくさん摂るとよい。 |
乳がん | 本人が乳房の異常に気づいて受診することが多い。 がんが、おとなしく、進行もゆるやかなことが多い。 |
検査は、視診、触診、X腺撮影、マンモグラフィー、超音波検査、細胞診など。 直径3センチまでのがんなら乳房温存術、がんが複数とか大きい場合は、乳房切除術、乳房再建術もある。 ホルモン療法、化学療法も併用される。 |
乳腺にできるがんで、年間約2万9000人がかかり、女性のがんの1位。 1.未婚、少産、高齢出産 2.動物性たんぱく質の摂取量の増加 3.体質的な遺伝要因 4.肥満の人はリスクが高くなる |
すい臓がん | 早期の自覚症状はない。 腹部の痛み、重苦しさ、食欲不振が表れるケースもあるが、すい臓がんと結びつきにくい。 すい臓がんの発症部位によっては黄疸が出る。 |
超音波検査、CT検査で、小さながんでも見つけられるようになった。 現在、すい臓がんを完治するには、切除手術以外にない。他の大事な臓器が回りにあるので、治療が難しい。 |
すい臓は、消化液を分泌する働き、ホルモンを分泌する働きの2つがある。 すい臓がんの80%以上は消化液を分泌する膵管に発生。年間1万8000人が死亡、肺・胃・大腸・肝臓についで5番目に多い。 動物性脂肪、高たんぱく、緑黄色野菜の不足、コーヒーの多飲、喫煙が大きな要因と考えられている。 |
前立腺がん | 早期の自覚症状はない。 ある程度進行すると、尿が出にくい、排尿回数が多い、排尿後もすっきりしない、夜中の回数が増える、排尿症状など。 背骨、骨盤へ転移しやすいので、腰痛などの症状が出る。 50歳を超えたら、年に1度の検査を。 |
前立腺がんは、成長・増殖が遅い。 1.ホルモン療法 男性ホルモンを薬で抑える 2.手術療法 がんが1箇所に留まっている場合に用いる。 3.放射線療法 放射線で前立腺がんを死滅させる |
前立腺がんは60歳以上の人が、90%近く占める。 アメリカでは、がんの発症率1位、死亡率2位です。 予防には、緑黄色野菜を摂り、脂肪分の摂りすぎを避ける。 早期発見のケースが増えている。 |
子宮がん | 不正性器出血、ピンクや茶褐色のおりもの。 子宮頸がんでは、検診で分かるケースも多い。 子宮体がんでは、月経時に出血量が増えるなどの症状。 |
早期子宮がんは治すことができる。 子宮頸がんは、子宮摘出が基本。子宮体がんのごく早期では、ホルモン量法も可能。 進行状況、がんの種類、患者の年齢により、手術法を選択する。 |
子宮頸がんが全体の約8割を占める。 40~60歳がピーク。 子宮体がんは、50歳~60歳に多く、少産、不妊症、ホルモン異常、肥満、高血圧の人に多い。 |
食道がん | 早期の自覚症状はない 食べ物を飲み込む時に違和感、痛み、しみるなど。精密検査を受けることが大切。 食道ガンが進行すると、食べ物がつかえるように。飲み物、唾液まで飲み込めなくなるので、早めに検査を受ける。 |
食道がんは、他の消化器がんより抗がん剤、放射線が効きやすい。 ごく早期がんは、内視鏡で切り取る。 手術療法、再建術など。 |
食道がんは、他の重要な臓器に囲まれているので、治療が難しい。そして、転移しやすい。 男女比は、10対1、50歳以降に多い。 アルコール、喫煙、熱い食べ物などを避ける。 |
家庭でできる大腸がん発見法
今ではガンは、死亡原因の第一位で3人に1人ががんになる時代です。
大腸がんは、死亡原因の第三位で、女性の死亡原因の第一位となっています。日本人が今一番気をつけないといけないのが、大腸ガンです。
早期発見が一番なので、自覚症状に気をつけておかしいかな?と思ったらすみやかに消化器外科などを受診しましょう。
実際に大腸ガンに罹った人194名への自覚症状のアンケートからまとめられたものです。
多い症状順 | % | 症状 |
---|---|---|
1位 | 81% | 紙(トイレットペーパー)や便に血がついた。 月に1~3回血がついた。 |
2位 | 62% | 便が細くなった。 きしめん位細い便がやっと出た。 毎日便が細い。 |
3位 | 44% | 排便後すぐに便意をもよおす。 一度に量が出ないから、何度も便をもよおす。 |
4位 | 31% | 便秘と下痢を繰り返した。 |
5位 | 23% | 貧血、立ちくらみがした。 爪がそった。 顔色が悪いと指摘された。 |
*1年に1回は、便の潜血検査を受けるとよいそうです。2008.12.18
目で見てわかるガンの症状
2010年11月16日、たけしの「みんなの家庭の医学」で目で見てわかるガンの症状をやっていました。何だかヘンだなと思った時の参考にしてください。
悪性リンパ種の時の腫れもの
元宝塚歌劇団の男役トップスターの愛華みれさんは、2008年突然、右の鎖骨の上部に、直径5cmのピンポン球大の腫れ物に気づきました。
触ってみると、柔らかくてプクプクしていました。中に水が入っているような感じがしたそうです。前日には何もなかった、気づかなかったそうです。昼間首に二重にネックレスをかけていたので、そのせいかと思っていました。
お姉さんのすすめで病院へ行きました。再検査が必要とのことで病院を紹介されました。が、仕事を休むこともせずにすっぽかしでしまいました。本人は痛みもないし、元気だから大丈夫と思っていたそうです。
お姉さんが心配して診察を受けるように言ってから、詳しい検査を受けたところ、悪性リンパ種と判明しました。
悪性リンパ種は、血液のガンの中でも抗がん剤や放射線がよく効くそうです。愛華さんも抗がん剤と放射線療法でよくなりました。今では3ヶ月に1度の定期検診を受けています。
悪性リンパ種は、年間約17000人が発症しています。白血病は、年間約9000人が発症しています。
悪性リンパ種の腫れ物は、押しても痛くありません。それは、自分の免疫細胞がガン化しているからだそうです。風邪をひいた時のリンパ腺の腫れは、痛いです。
悪性リンパ種のしこり・腫れ物
愛華さんの時のしこり・腫れ物は、柔らかくてプクプクしていたそうですが、もっと硬い物もあるようです。
普通は、ギーザの皮二枚の下にソーセージの先を切って置きます。それを上から触ったような感触のようです。
悪性リンパ種のしこり・腫れ物は、消しゴム、グミ、ソーセージのような弾力があるそうです。もっと硬い場合は、胃がんなどの転移の場合もあるそうです。
悪性リンパ種のしこり・腫れ物の確かめ方
- あごの下側を、両手の人差し指と中指とで押していきます。あごの中央は、両手の親指で押します。
- 首の側面を人差し指と中指とで押していきます。右側は、右手で行います。左側は、左手で行います。耳の下のあごの辺りから下へと、二本の指で軽くぐるぐると回しながら行います。下まで行ったら、今した後ろ側を上から下まで、同じように確かめていきます。
- 鎖骨の上のへこんだ部分を確かめます。肩の部分から下へと鎖骨に沿って、指を深く押し込むようにして確かめます。左右同じようにします。
- 脇の下の真ん中辺りを押さえてみます。その周辺も押さえてみてください。両脇を確かめます。
- そけい部・足のつけ根をなでるように押していきます。左右両方ともします。たけしが、コマネチと言って手で形どっている、あの場所です。
何か、腫れた物や、固い物があれば、医師へ相談してください。
胃がんの時の症状、脇の下の黒ずみなど
わきの下の肌の黒ずみ、表面がざらざらしているなどの変化があったら胃がんの可能性があるそうです。
がん細胞がメラニン色素を増加させるそうです。首や股の付け根も黒ずむそうです。
ある人の体験では、わきに痒みを伴う小さなブツが出始め、1週間後にも治らず、1ヶ月後には急激にイボが増えていったそうです。2ヶ月後には、足首、左足にも出現。皮膚科を受診したら、内臓の検査を受けるようにと言われたそうです。内臓検査の結果、胃がんと判明し治療を受け何とか落ち着いているそうです。
この湿疹は、内蔵の悪性腫瘍がある時に現れる皮膚症状で、デルマドロームというそうです。
デルマドロームの特徴は、1.痒みがある 2.数週間~数ヶ月で急増する そうです。
肝臓がん・肝硬変の時の、手掌紅斑(しゅしょうこうはん)
肝硬変や肝臓がんの時に2/3の人に現れるのが、手掌紅斑(しゅしょうこうはん)です。手のひらに強い赤みのまだらの模様が出ます。ピンク色ではありません。
肝臓でホルモンが分解されず、増加したホルモンが手のひらの血管を開かせるそうです。
肝臓ガンは、約30年もの歳月をかけてゆっくりと進行していきます。手掌紅斑(しゅしょうこうはん)を見つけたら早期に治療を始めてください。
肺がんの時の、ばち指
肺がんの時には、ばち指が見られます。約10%に現れるそうです。第一関節、爪のあるところ、指の先がふくれて丸くなります。がんからは、いろんな物質が出ていて、爪の血管が増えてしまうそうです。指先を活性化し、成長させるようです。
肺がんでは、年間6万5000人が亡くなっています。ばち指に気づいたら即、病院へ行ってください。
また、貧血の場合には、爪がスプーンのように反ることがあります。鉄欠乏性貧血の時に現れますが、胃がんなどで出血している場合にも現れることがあるそうです。両手両足がなりやすいようです。
皮膚がんの時の、足の裏の黒いほくろ
皮膚がんでも、メラノーマと言われるガンです。足の裏にできるのが、全体の3割だそうです。
このほくろは、左右非対称です。普通のほくろは、丸いものが多いです。次に色にムラがあります。濃い黒いところと、茶色のところなどです。次に縁がギザギザしていたり、まわりにしみている感じになったりします。
メラノーマは、メラノサイトが悪性化し真っ黒い腫瘍となります。
ガンを予防する14か条
- 植物性の食品をメインに、動物性の食品は少なめに。
- 肥満を避ける。成人後の体重の増加は5Kg以下に抑える。
- 1日1時間の速歩、週1時間の活発な運動を続ける。
- 1日400~800g(5皿以上)の野菜、果物を食べる。
- 1日600~800g(5皿以上)の穀物、イモ類、豆類を食べる。
- 飲酒はつつしむ。どうしても飲むなら男性1日平均ビール中ビン1本(日本酒なら1合)、女性はその半量まで。飲酒量の多い女性は、乳がん発生率が高い。タバコは吸わない。
- 1日に食べる赤肉(牛、豚、マトン)は80g以下にする。魚か鶏肉が望ましい。
- 脂肪、とりわけ動物性脂肪が多い食品はひかえる。植物油をひかえめに使う。
- 塩分は1日6g以下にする。塩分の多い食品、調理や食卓での塩の使用をひかえる。香辛料、ハーブ、だしを活用しすると塩分が少なくても満足感を得られる。
- カビの生えた食品は食べない。ナチュラルチーズに風味を添えるカビは無害。
- 腐敗し易い食品はすぐに冷蔵庫にしまい、新鮮なものを食べる。
- 添加物、汚染物質は、規制が不十分な場合は危険因子になることがあるのでなるべく避ける。
- 黒こげになったものは食べない。直火焼きの肉や魚は、たまに食べる程度にする。
- 栄養補助食品は、ここにあげた食生活をしていれば、ガンの危険を減らすためには必要ない
『世界各国の研究調査の集大成「食べ物、および栄養とガン予防」より抜粋、構成』「食べものが効く!」 田村哲彦著 家の光協会 1300円+税
京セラが乳がん撲滅「ピンクリボン運動」に賛同
ピンク調理器具
京セラは乳がんの早期発見と治療を呼びかける「ピンクリボン運動」に賛同し、統一したピンク色を配色した調理器具「ピンクキッチンシリーズ」を4月10日から順次発売する。
セラミックナイフ(オープン価格、想定価格は5250円)やセラミックスライサー(同1575円)、まな板(同840円)など5種類で、乳がん健診の早期受診などを呼びかけるパンフレットを同封する。 出荷額の1%を日本対がん協会の「ほほえみ基金」に寄付し、乳がん患者の減少などに役立てるという。
問い合わせは、京セラお客様相談室 電話 0077-78-0500
岡山大学が前立腺がん遺伝子治療
2008年5月13日、国内で初めて60歳代の前立腺がんの患者に、免疫力を活性化する「インターロイキン12」による遺伝子治療を行なった。2月に厚労省の実施承認を受けていた。
治療をするのは、がんが前立腺から転移するなどし、ホルモン治療などの効果がなくなった患者。
公文裕巳教授(泌尿器病態学)らの説明では、無害化した風邪ウイルスを「運び役」とし、これにインターロイキン12を組み込み、病巣に直接注射すると、体内の免疫細胞が活性化する。免疫細胞は体内を循環し、前立腺以外の転移がんにも抗がん作用があるという。
この日の治療は全身麻酔した後、左右の病巣に各0.5㍉・㍑ずつ注入し約15分で終了。状態は安定しており、15分後に目を覚まし医師に「ありがとうございました」と話したという。2008年5月14日 読売新聞から
がん予防について
よくかんで食べる
がん予防のためには、よくかんで食べることもだいじです。唾液には発ガン性物質の毒性を消す働きがあると言われています。食事はよくかんで食べることを意識しましょう。そうすれば、ダイエット効果もあるし、一石二鳥ということになりますね。
日々忙しく早食いの習慣がついている人が多いと思いますが、目標は一口30回です。
イタリアは、がんの発生率が低い国です。イタリア料理には、トマト、にんにく、オリーブオイル、赤ワインなどがたくさん使われるからのようです。
トマトは、血液を浄化し、脂肪の消化を助ける。酸血症を中和する。血管強化作用、血管拡張作用がある。リコピン(カロチノイド)が免疫力を強化し、がん予防効果を発揮する。ペクチン(食物繊維)が、整腸作用、便秘の改善に役立つ。グルタミン3アミノ酪酸には健脳効果がある。トマトは、からだを冷やす陰性食品なので、塩を加えたトマトジュースやトマトに熱を加えて料理するとよいそうだ。
にんにく(ニンニク)の効果は、殺菌作用、駆虫作用、整腸作用、抗糖尿病、発汗・利尿作用、血液循環・促進作用、ニコチン・重金属・公害汚染物質の解毒化、降圧作用、コレステロール低下作用、強肝作用、老眼の予防などが明らかにされている。眼病、潰瘍、胃腸虚弱の人は、多食しないように気をつけた方がよい。
がん対策計画
がんは、もはや国民病と言われるほどになった。日本人の1/2ががんになり、日本人の1/3ががんで死亡するようになった。言い換えれば、他の病気は医学の進歩や環境の改善で人類は克服してきたと言える。
さて、この多くの人が罹るがんの対策が、欧米諸国に比べても劣っていることに対して、2006年6月「がん対策楽天 基本法」が成立した。それに基づいて「がん対策推進基本計画」の策定が進んでいる。
現在の問題点
- 放射線治療、抗がん剤治療の専門家が少ない。
- がんの告知の問題、治療を支える体制の不備、痛みを軽減する緩和治療も不十分である。
- 政府のがん患者を把握する仕組みが整っていないので、国際的な標準治療が受けられているかどうかわからない。
- がんは、早期発見が治療と予後を左右するが、がん検診受診率の全国平均は2割に届かない。地方自治体が財政難を理由に積極的でないことがある。
がん対策基本法では、都道府県も「がん対策推進計画」を作るようさだめている。政府は基本計画に沿って、来年度の予算に、新たながん対策を盛り込む方針だ。国の財政も厳しい中項目を絞った明確な論議を急ぐべきだ。
読売新聞、社説、「がん対策計画」 2007.5.14