がん予防の食べ物
がん予防に効果のある食べ物がいろいろと発表されていますが、聞き流してしまうとそれまでなので、書きためていって予防に役立てたいと思います。今、現在はがん予防楽天 に良いと言われていても、何年か経つうちにあれはかえってがんに悪い食べ物であった、と言うこともあります。このように医学も薬学も栄養学なども、日々進歩しているので、気がついたものは、更新していきたいです。
発ガンを抑える食品と成分
成分 | 働き | 食品 |
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カロテノイド | 強力な抗酸化作用でガンを予防。肺ガン、大腸ガン、乳ガン、食道ガン、胃ガンなどを予防。 | ニンジン、カボチャ、ホウレンソウ、トマト、スイカ |
ポリフェノール類 | 植物の種皮や花、葉、茎などに含まれ、紫外線による果実の酸化を防いでいる成分の総称。 | 赤ワイン、ココア、お茶、ダイズ、ゴマ、ショウガ、イチゴ、ウコン |
含硫化合物 | アブラナ科の野菜の含硫化合物は、ガンを抑制する抗酸化作用が強く、ネギ属野菜の含硫化合物には、発ガン物質を無毒化する作用があると言われている。 | キャベツ、ブロッコリー、ダイコン、タマネギ、ニンニク、ニラ、ネギ |
クロロフィル | 植物の光合成に欠かせない成分で、遺伝子が傷つくのを防ぐ働き、つまり、発ガンの引き金になる細胞遺伝子の突然変異を防ぐ働きがあると考えられている。 | 緑色の野菜 |
ビタミンC、E、セレン | ビタミンCは、抗酸化、免疫力強化のダブルパワーである種の発ガン物質の作用を打ち消したり、ガン化した細胞を正常化する。 ビタミンEは、抗酸化作用に加え、免疫力を活性化してDNAの修復をはかる。 セレンは、抗酸化酵素の構成成分で、ガン細胞の発生を防ぐ働きがある。 |
V.C:カブ、キャベツ、サツマイモ、イチゴ、柿、リンゴ、牡蠣、緑茶など V.E:カボチャ、ホウレンソウ、ダイズ、ゴマ、アナゴ、イワシ、ココア、豆腐など セレン:野菜全般、海藻類、シイタケ、イワシ、カツオなど |
食物繊維 | 便通をよくしたり、腸内の善玉菌を増やしたりして、よい腸内環境を作り出し、大腸ガンを防ぐ。 きのこやエビ、カニの殻に含まれる多糖類は、免疫力の活性化に働き、ガンの発生を抑える。 |
カンピョウ、切干ダイコン、ゴボウ、カブ、タケノコ、エンドウ、三つ葉、春菊など |
デザイナーフーズ・プログラム
1990年、アメリカの国立がん研究所が、健康に役立つ約40種類の食品を選定しました。ピラミッドの頂点に近いほど重要な役割を担うとされています。頂点を1群、その下を2群、その下を3群として記載しています。
デザイナーフーズ・プログラム1群 | ニンニク、キャベツ、大豆、ショウガ、ニンジン、セロリ、甘草 |
2群 | ブロッコリー、ケール、トマト、タマネギ、ウコン(ターメリック)、カリフラワー、ナス、ピーマン、柑橘類、茶、全粒小麦、玄米など |
3群 | 大麦、エン麦、ジャガイモ、キュウリ、アサツキ、バジル、タラゴン、ハッカ、オレガノ、タイム、ローズマリー、セージ、メロン、ベリー、カボチャ、ホウレンソウ、ワサビ |
頂点にいくほど、ガン予防の効果が高いとされています。日々の食事に取り入れてがん予防に努めたいと思います。
抗酸化作用のある食べ物(野菜)
活性酸素は、体内の化学反応の過程で発生する危険な酸素です。
発ガン物質の攻撃、ストレスで活性酸素が大量に発生します。そして、体内の酵素だけでは分解しきれず、細胞内のDNAがズタズタに傷つけられガンを発症することに繋がります。
抗酸化作用のある野菜をたっぷり食べると、活性酸素の攻撃から細胞膜やDNAを守ってくれます。
抗酸化作用のある食べ物(野菜) | |||
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セロリ | 大豆 | 小麦 | ニンジン |
玄米 | ウコン | ナス | かんきつ類 |
お茶 | カボチャ | トマト | きゅうり |
ピーマン | メロン | バジル | ベリー類 |
解毒作用のある食べ物(野菜)
下の野菜が細胞に刺激を与え、細胞に解毒酵素を作らせ、この酵素が発ガン物質を解毒する働きをします。
解毒作用のある食べ物(野菜) | |||
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ニンニク | ブロッコリー | ワサビ | カリフラワー |
カイワレ | ニラ | キャベツ | アサツキ |
タマネギ | 芽キャベツ | カブ | ダイコン |
ショウガ | (キノコ) |
ケルセチンは腫瘍の成長を妨げる
ケルセチンは、玉ねぎに多く含まれていますが、白い実よりも皮の方が400倍も多く含んでいるそうです。
玉ねぎの皮を煮だした液を豆腐(レシチン)と合わせて摂るとケルセチンの吸収がよくなるそうです。
肺がん予防の食べ物
- ニンジンを常食している人は、あまり食べない人より肺がんの発生が半分になる。
- サツマイモにあるβーカロチンや糖脂質のガングリオシドは、抗がん効果がある。
- 日本酒には、がん細胞の増殖を抑える働きがあるが、ウィスキーやブランデーなどの蒸留酒にはその作用がない。日本酒に含まれるアミノ酸・糖類などのエキス分ががんを抑える作用があるらしい。
- 葉酸とビタミンB12で肺がんを寄せ付けない。葉酸の多い食品は、焼きのり、味付けのり、レバー、枝豆、大豆、ほうれん草、ブロッコリー、卵黄など。ビタミンB12の多い食品は、干しのり、田作り、しじみ、味付けのり、すじこ、レバー、あさり、いくら、煮干、青のり、丸干し、はまぐり、カキなど。
- マイタケが免疫作用を活性化させてガンの増殖を抑える。乳がん、肝臓ガンにも効く。
肺がんと野菜、果物
野菜や果物が少ない食事を摂っていると、肺がんの危険性が高まると言われています。
野菜や果物に含まれるβカロチンを多量に摂れば、肺がんの危険性が低下するかといえば、そうでもないようです。多量のベータカロチン補給剤によって、肺がんの危険性が高くなるというデータがあるようです。
肺がんとセレン
セレンは、肺がんの発生に有益な可能性が示された唯一の栄養素補助剤といわれています。肺がんの死亡数が、セレンの投与で低くなったそうです。セレンを多く含む食品は、野菜全般、海藻類、シイタケ、イワシ、カツオなどです。
また、ビタミンAは、肺がんの予後に有益なことが、動物実験で分かっています。
胃がん予防の食べ物
- ダイコンの中の食物繊維のリグニンが種々のがん細胞の発生を抑制してくれます。
- 玄米などの食物繊維が発ガン物質を大便とともに排泄してくれる。
- 胃がんには、減塩といわれているが(1日10g以下)、塩分が不足すると身体が冷え、気力をも衰えさせるので、多い塩分は運動、入浴、サウナなどで汗を流して余分な塩分を排泄するのが正しい健康法と、石原結實先生は言われている。運動ができない人は減塩してください。
- 漢方では、緑茶は血を清め、尿を通じ、食欲を益し、疲れを癒し、心身を爽快にする、と言われます。緑茶は、胃がんの原因菌と言われる、ピロリ菌を殺菌するので胃かいようや胃がんを防ぐと言われています。緑茶を日常的によく飲む静岡県の人には、胃がんが少ないそうです。
- ヘリコバクターピロリ菌が胃に住み着いている人は、病院で除菌した方が良いです。明治LG21ヨーグルトは、ピロリ菌を少なくする効果があるようです。(胃腸症状が軽い人には良いと思います)
- 1日1杯の牛乳で胃ガンが抑えられるといいます。
胃がんの人の食事
幽門(胃と十二指腸の接合部)括約筋を切除した人は、胃の中へ食べ物が逆流したり、食べ物が急速に通過したりすることがあります。それで、胃痙攣、腹部膨満、下痢を起こします。
- 食べ物は、ゆっくりと食べましょう。
- 少量を回数を多く摂りましょう。
- 汁物などの液体は、固形物を食べる合間にすすりましょう。
- 濃い甘味料を多く含む食べ物は避けたほうがよいそうです。(砂糖、ハチミツ、ジャム、アイスクリーム、ソフトドリンクなど)
- 一部の人は、脂質不耐症になるのて゛、そういう人は脂質の摂取量を減らすようにしてください。
- 牛乳不耐症になったら、乳糖を含まない乳製品や飲料を使ってください。
胃がん予防にりんごをすって食べよう
すりおろしリンゴを電子レンジでチンしてソーダで割って飲むとよいそうです。
りんごを加熱すると抗酸化力が高まるそうです。リンゴに含まれるプロシアニジンががん細胞の活性化を抑制してくれます。胃がん細胞が小さくなり自殺してくれるようです。
大腸がん予防の食べ物
大腸がんの発生率は、飽和脂肪酸が多い食事、野菜、果物の少ない食事、運動不足や肥満によって高くなるといわれています。
- ゴボウにあるリグニンには、強力な大腸がん予防効果があることがわかっています。
- 肥満、糖尿病、通風、脂肪肝などは明らかに摂取カロリー過剰からおきる病気。それ以外でも脳血栓、心筋梗塞、肺がん、大腸がん、乳がんなどの欧米型の病気は、栄養過剰症の一面を持っています。
- 乳酸菌は、腸内の乳酸菌を増やし、整腸作用や大腸がんの予防をします。腸内の免疫細胞に働きかけてインターフェロンを増やし種種のがんの発生を抑えます。
- 大腸がんは、女性のがん死亡の中の第一位です。夜勤、夜更かし、睡眠不足の女性は大腸がんのリスクが35パーセント増加します。だから、予防のためには、早寝早起きをしましょう。
- 腸を元気にするには、メラトニンをたくさん分泌させるとよいので、暗闇で寝るとたくさん分泌します。
- 男性では、食事の回数が多いと2.3倍大腸がんに罹り易いそうです。4回以上の人は要注意、胆汁が出ることと関係するらしい。
- 女性で下痢気味の人は、大腸がんのリスクが高い。危ない下痢は、1日10回以上トイレに行く・嘔吐する・腹痛があるです。危ない便秘は、1週間以上便がない・便が臭い・血便があるなどです。すぐに病院へ行って検査をされた方がよいでしょう。
- 大腸がんの発生率を低くするためには、男性(飲酒・喫煙する人)は、ひまわりの種、ニンニク、カツオ、米類を摂り、女性はコーヒーを一日3杯以上摂ると良いらしい。飲酒・喫煙をしない男性は、コーヒーを飲むとよいそうです。しかし、私の場合はコーヒーを一日3杯くらいまでは良いがそれ以上飲むと、胃の調子が悪くなるので、そういう方は自分の体調に合わせて飲んでください。
- 納豆は大腸がんの予防に優秀な働きをします。納豆はオリゴ糖、繊維質を含み、納豆菌が善玉菌を増やし、オリゴ糖は善玉菌のエサになります。繊維質は、余分なコレステロール、発ガン物質を排出し、整腸作用をしてくれます。
- みそに抗がん作用があることは、昔からわかっていたそうで、具だくさんのみそ汁は、大腸がんの危険率が大幅に下がると言います。70%減という話もあります。
- 魚のDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(イコサペンタエン酸)が大腸がんを抑えます。
- キャベツをほぼ毎日食べていると明らかに大腸がんを予防すると言います。食道、肺、肝臓のガン予防にも効果があるらしい。熱で壊される成分もあるので、いくらかは生で食べると良いようです。
肝臓がん予防の食べ物
- ピーナッツ・とうもろこしには、肝臓がんの一因となるカビ(アフラトキシン)が発生するので、できるだけ早めに食べた方が良い。アフラトキシンは、強力な発ガン物質と言われています。
- リンゴを毎日食べる産地の人には高血圧の人が少ない。リンゴの抽出成分により、人間の肝臓がん細胞の増殖が抑制されました。
- C型肝炎ウイルスを持っているかどうか検査を受け、持っているならその対策をします。
- 温州みかんのジュースを1日1杯飲むとよい。
- マイタケが免疫作用を活性化させてガンの増殖を抑えます。乳がん、肺ガンにも効きます。
すい臓がん予防の食べ物
- 食後の腹痛、油物を食べると下痢をする・背中が痛むなどの症状があります。ビタミンDが発生を抑制します。中でもキクラゲがたくさんのビタミンDを含んでいるので、ぜひとも食べたいものです。他には、うなぎ、サケ、すじこ、しらす干し、いわしの丸干しなどがビタミンDを多く含んでいます。キクラゲは細かく刻んで油で調理するとよいそうです。サラダ、中華炒め、スープなどいろんな調理法もあります。
- トマトのリコピンが有効に作用するらしい。
乳がんの予防の食べ物
肥満が乳がんの予後に悪影響を及ぼすといわれています。自分の身長に合った健康的な体重を目指して維持するよう努力が必要なようです。
治療中、治療後に中程度の運動をして余分な脂肪を減らすとよいそうです。減量は、回復期に入ってからです。総エネルギーに占める脂肪からのエネルギーを20%にする低脂肪食を栄養学的管理のもとで開始することがよいです。
オリーブ油、キャノーラ油、アボガド、種実類などがよく、赤味肉、鶏肉、脂肪を含む乳製品などからの飽和脂肪酸は制限するとよいようです。魚類(サケ、マス、イワシ)などはお勧めです。
- アブラナ科の野菜がよい。ブロッコリー、キャベツなど。
- 大豆にあるイソフラボン(ポリフェノールの一種)は、女性ホルモンに似た働きをし、乳がん、子宮がんの予防、骨粗しょう症の改善に有効。
- 浅草のりを毎日食べると、乳がんを1/2に抑えられるらしい。
- 家族に乳がんを患った人がいる人は要注意。
- オリーブオイルを毎日とれば乳がんリスクが25%減るらしい。
- ビールとワインを多く飲む女性は、乳がんのリスクがアップするという報告がある。
- マイタケが免疫作用を活性化させてガンの増殖を抑える。肺ガン、肝臓ガンにも効く。
乳がん予防に大豆イソフラボン
乳がんの抑制に大豆イソフラボンが有効とのこと。大豆イソフラボンがエストロゲンを抑えるといいます。
1日に大豆イソフラボンを40mg摂取すると乳がんになりにくいという。これは、1日1パックの納豆に相当する。一般的日本人の摂取量は1日18mgらしい。
味噌汁を1日3杯も摂ると塩分過多になるので、豆腐、あげ、納豆、高野豆腐、湯葉などを上手にメニュー取り入れて乳がん予防に役立てたいものです。
*大豆には、エストロゲン様作用もあることから、多量に摂ることは避けるべきです。
錠剤やパウダーなどの大豆成分の濃縮製品、イソフラボンの抽出物や濃縮物のサプリメントで大豆成分を多量に摂ることは避けるべきだそうです。
乳がんとアルコール
飲酒によって、乳がんの危険性が高まるといわれています。女性のエストロゲン濃度に対するアルコールの作用が原因かも。1日1から2杯にして、多量の飲酒は避けることが賢明のようです。
エストロゲン感受性がある乳がんの女性は、完全に禁酒することが最上の選択のようです。
乳がんと果物や野菜
果物や野菜には、がん予防や予後に役立つ植物性化学物質が含まれています。1日に5盛り以上の果物や野菜を食べると良いと言われています。
高繊維食によってエストロゲン濃度が下がる可能性があるようです。
全粒穀物、豆類、野菜、果物に富んだ食事を摂りましょう。
乳がんと運動
特に、閉経前乳がんの予防に、運動が効果があるそうです。
定期的な運動は、心臓病、骨粗しょう症の予防、体重の管理にも必要です。
前立腺がんの予防の食べ物
- トマトとブロツコリーを一緒にとるとよいそうです。
- カテキン類は活性酸素を除去する作用があるので、緑茶はがんをはじめ万病を予防すると言えます。緑茶には、覚醒作用、利尿作用、ストレス解消、風邪の予防、美肌効果も備えています。しかし、身体をあまり動かさない人が飲みすぎると害になるので、ほどほどに。
前立腺がんと脂肪摂取
動物性食品の多量摂取、特に飽和脂肪酸が多い食事は、前立腺がんの危険性との関連が示されています。高脂肪食で、テストステロン濃度も上昇する可能性があり、前立腺がんの成長が高脂肪食で刺激される一因と考えられているようです。
飽和脂肪酸が少なく、果物や野菜が多く心臓病の予防にもなるような食事をしながら、定期的な運動をすることが大切なようです。
前立腺がんとリコペン(リコピン)
トマト製品に富む食事が、前立腺がんの発生率の低下と関連することを示唆する疫学研究があり、有益な可能性もあるが、証明されてはいないようです。
健康的な食事に含まれるリコペンはよいが、大量のリコペンを含むサプリメントは、安全とも限らないので注意が必要です。
前立腺がんとセレン
セレンは、微量元素の一つ、前立腺がんの危険性を下げるといわれてきました。
爪の中のセレン量の多い男性は、進行前立腺がんの危険性が低いそうです。セレンの補給剤として最も良いのは、無機セレンではなくセレンを強化したビール酵母だそうです。多量の無機セレンは、肝臓や脳に対する毒性が生じる可能性がより高いそうです。
石原結實先生の「食べ物事典」PHP文庫等参照 西洋医学と東洋医学の両方を学ばれた石原先生独自の考え方が、大変勉強になる本です。ぜひ、読まれることをお勧めします。2007.6.26現在