動悸(どうき)
たけしの家庭の医学で「危険なドウキ&息切れ、心臓止まる3タイプ、階段で胸ドキドキは?」という題で、心臓の動悸楽天 をテーマに放送していました。
心臓の動悸を感じると不安になり、心筋梗塞や狭心症ではないか、心臓の鼓動のリズムが悪いとペースメーカーを入れる必要があるかもと心配が多くなりますね。命を脅かす危険な動悸について、いろいろと教えてくれました。
動悸とは
動悸とは、心臓の拍動を不愉快に感じることです。良い心臓の拍動は、心臓の高鳴りと言いますね。
動悸の7~8割は、心配のない動悸だそうです。
では、危険な動悸は、どんなものでしょうか。たけしの家庭の医学では症例の多い3つのタイプの動悸をあげて教えてくれました。
その他にも「動悸」という症状を示すいろんな病気があります。
動悸から考えられる主な病気とは
- 心臓が原因の動悸
- 心臓弁膜症、心不全、心筋炎、肥大型心筋症、拡張型心筋症、徐脈頻脈症候群、房室ブロック、期外収縮、発作性上室性頻拍、心房細動、心房粗動など
- 心臓以外が原因の動悸
- 鉄欠乏性貧血、慢性骨髄性白血病、甲状腺機能亢進症、低血糖症、褐色細胞腫、COPD、パニック障害、過換気症候群、心臓神経症、発熱、起立性低血圧症、更年期障害、不安神経症など
動悸を感じた時のチェックポイントとは
- 初めて動悸を感じたか(何度も繰り返しているか)
- いつごろ起きたか(食後、運動中、入浴中など)
- 持続時間はどのくらいか
- その時、意識ははっきりしていたか(めまい、失神、目の前が暗くなったなど)
- 持病として高血圧などの病気があるか
- 体格(肥満傾向)、妊娠中などが該当するか
- 定期的に服用している薬剤・サプリメント、嗜好品(タバコ、コーヒー、お茶など)の有無
動悸を何度も経験し、動悸が苦痛となっている場合には、病的な動悸である可能性が高くなるようです。
命を脅かす危険な動悸・第1位「狭心症」
狭心症は、心臓の筋肉に血液を送る冠動脈が動脈硬化を起こし、心臓の筋肉に運ばれる酸素や栄養分が不足し、動悸や胸の圧迫感などを引き起こす病気です。
狭心症の原因は主に動脈硬化です。また心機能の低下により、心臓の電気信号が乱れ鼓動が速くなります。
狭心症の症状
- 下り坂なのに息が上がる
- 運動時のような激しい鼓動がする
- 重石を乗せられたような胸の圧迫感を感じる
ある男性の場合
ある男性は太っていました。下り坂をおりるだけなのに息があがりました。路肩で休むと動悸は治まりました。2日後、ベッドの上で胸の圧迫感、動悸を感じました。翌日の夜も同じ症状が続きました。
命を脅かす危険な動悸・第2位「心房細動」
心房細動とは、心臓の上部にある心房が1分間に約600回以上不規則に細かく震え、心臓が規則正しく収縮できなくなる病気です。
主な原因は、加齢や高血圧で心臓が徐々に肥大することです。心臓の電気信号が不安定になり発症すると考えられています。さらにストレスが発症の引き金となります。
心房細動の症状
心房細動の症状は、安静時に鼓動が速くなることです。
ある女性の場合
ある女性は、コールセンターで苦情処理の仕事をしていました。客の苦情を聞くと、ストレスにより動悸を感じるようになりました。安静時にも鼓動が早くなりましたが、すぐに治まりました。
3ヶ月後には、ドキドキと安静時にも鼓動が速くなってしまいました。
加齢や高血圧で心臓が肥大し、そこに、日中に強いストレスが加わると、夜に緊張が解かれると安静時に心房細動・鼓動が速くなってしまいます。
命を脅かす危険な動悸・第3位「心室頻拍」
心室頻拍とは、心臓の下部にある心室が突然興奮し始め、脈拍が毎分150回以上速まり、最悪の場合突然死を起こす病気です。
心室頻拍は心臓病が原因になることが多いですが、心臓に異常がなくても、無理な運動やストレスが引き金で発症することもあるそうです。
心室頻拍の症状
- 目の前が暗くなる
- 10分休んでも鼓動がおさまらない
- でんでん太鼓のような激しい鼓動がする
67歳女性の場合
67歳女性の場合、58歳の時に早期退職をしました。会社に行くこともなく、体がかなりなまっていたそうです。重い荷物を持って階段を上ると、動悸がしました。
体を鍛えようとジムに通い始めました。4年後に動悸がして心拍数が150回/分以上になりました。
無理な運動とストレスが原因となり、洞結節だけでなく寝室からもいじょうな電気信号が出る寝室頻拍を起こしました。目の前が暗くなり、安静にしても心臓は激しく鼓動を打っていました。
検査法(24時間ホルター心電計)
動悸に潜んでいる病気を調べるには、24時間心電図を取り、心電図の分析をする必要があります。
- 正常な心臓
- 1分間に60~90回、規則的に拍動している。
- 心室頻拍
- 異常な電気信号により、心室が勝手に収縮、1分間に200回以上拍動してしまう。
- 心房細動
- 心房が無秩序に震え、心拍がバラバラになってしまう。
年をとると増える動悸の原因
肺の機能が加齢によって衰える理由は「呼吸筋の衰え」にあるそうです。
昭和大学医学部第二生理学教室教授の本間生夫医師は、呼吸器疾患の患者さんに対して、呼吸筋の硬さを和らげるストレッチ「呼吸筋ストレッチ」をリハビリ法として行っています。
「呼吸筋ストレッチ」法
1つのストレッチを5回ずつ1日3回行います。痛く感じるまで伸ばさず気持ちの良い程度でとどめるのがコツです。呼吸とストレッチが逆になると効果が得られないので注意が必要です。
息を吸いやすくするストレッチ「肋間筋と首の筋肉を伸ばす」
- 肘を開かずに、両手を胸に当てます。
- ゆっくりと息を吐きます。
- ゆっくりと息を吸い、胸を押し下げます。
- 元の姿勢に戻しながら、息をゆっくり吐きます。
- この動きを5回繰り返します。
息を吐きやすくするストレッチ「肋間筋と腹筋群を伸ばす」
- 片方の手を、頭の後ろに当て、反対の手を腰に当てます。
- ゆっくりと息を吸います。
- 息を吐きながら、肘を持ち上げるように身体を横にそらします。
- 息を吸いながら、元の姿勢に戻します。
- 5回繰り返したら、反対側も5回行います。
息を吸いやすくするストレッチ「胸と背中の筋肉を伸ばす」
- 肩幅ぐらいに足を開きます。
- 手を組んで、お腹の前に当てます。
- 息をゆっくり吸います。
- 息をゆっくり吐きます。
- 息を吸いながら、手を伸ばし背中を丸めます。膝は軽く曲げ、手を伸ばした時におへそを見るようにします。
- 息を吐きながら、元の姿勢に戻ります。
息を吐きやすくするストレッチ「胸の前側の筋肉を伸ばす」
- 肩幅に足を開き、手を腰の高さで組みます。手のひらは上を向けます。
- 息を吸いながら、肩を前に閉じる感じで出します。
- 息を吐きながら、手を後ろに離して胸を前に出します。
- 息を吸いながら、元の姿勢に戻ります。