ロコモティブシンドローム(運動器症候群)
最近、よくテレビでロコモという言葉を聞くようになりました。ロコモという言葉の響きからは、良いイメージを持っていたのですが、実は腰や膝、骨にトラブルがあって運動器に問題があり、動かなくなったり、転びやすくなったりして介護が必要になるという警告の言葉でした。
骨が自覚症状もないのに減っていたり、左右の足のバランスが悪かったりという場合もあるようです。なんと40歳代から気づかないうちに進行しているし、運動をしている人にも起きているようです。
予防方法があるようですから、40歳代くらいから取り組んでいかなければと思います。毎日少しの時間をロコモ予防にそそぎたいと思います。
ロコモティブシンドローム(運動器症候群)とは
ロコモティブシンドローム(運動器症候群)とは、運動器の障害のために、要介護になっていたり、要介護になる危険の高い状態のことです。
運動器とは、運動に関連する骨、筋肉、関節、神経などの総称です。運動器は連動して動いています。1カ所が悪くなると全体に影響を与えます。運動器を全体としてとらえるのがロコモの考え方のようです。
腰にトラブルがある人は、3790万人、その内痛みがある人は1100万人だそうです。膝のトラブルのある人は、2530万人、骨粗鬆症の人は、1070万人と言われています。1つでも当てはまる人は、4700万人だそうです。
介護が必要となる人を減らすためにも、ロコモを自覚したら、早めの対策を打つことが大事だと思いました。
ロコモの進行の様子
男性は60歳で、運動器の病気を1/3の人が2つ持っているそうです。
女性は60歳で、運動器の病気を1/2の人が2つ持っているそうです。
病気としては、変形性腰椎症、変形性膝関節症、骨粗鬆症などです。
腰痛楽天 があると、痛みのために動かなくなります。そうすると肥満、姿勢の変化が現れて、膝の痛みが出てきます。そうすると、ますます動かなくなるという悪循環が始まり、病気が重くなっていきます。
骨粗鬆症の場合は、圧迫骨折などが起こり腰への負担が増えていきます。
また、神経ネットワークが衰えると、バランス能力が衰えて、転倒する危険が増します。
介護が必要になった原因は
いろんな理由で介護が必要になりますが、どんな原因があるのでしょうか。
- 脳卒中 23.3%
- 認知症 14.0%
- 高齢による衰弱 13.6%
- 関節の病気 12.2%
- 転倒・骨折 9.4%
ロコモに関係するものは、4と5です。合わせて21.6%にもなります。早めにロコモ対策をすることで、寝たきりや要介護を呼び寄せないようにできるといいです。
ロコモ・チェック
ロコモの怖いところは、静かに進んでいくところです。ロコモ・チェックをして、自分の運動器の能力を知ってください。
ロコモ・チェック
- 片足立ちで靴下がはけない
- 家の中でつまずいたり、すべったりする
- 階段を上るのに手すりが必要である
- 横断歩道を青信号のうちに渡りきれない
- 15分ぐらい続けて歩けない
- 2㎏程度の買い物を持ち帰るのが困難である
- 家のやや重い仕事が困難である(掃除機をかけるなど)
腰痛・膝痛の主な治療法
- 薬物療法
- 温熱療法
- 装具療法
- 運動療法
- 手術療法などがあります。
骨、関節、筋肉はよく使うことで維持されます。ロコモを改善するためにも運動療法は大事ですし、自分の努力で改善できるのがいいです。
ロコモに効く運動療法
リハビリの施設でおこなわれている運動ですから、一人ですると危険なこともありますから、十分注意が必要です。運動中に転倒などということのないように注意してください。
- 素足になり足の指で、タオルを引き寄せる運動
- 柔らかいクッションの上での片足立ちの練習(リハビリ施設で)
- 不安定な板の上でのバランス取りの練習(リハビリ施設で)
- 無理せずスクワットをします。太もも、お尻、腹筋に効きます。ゆっくりと行うと効果的です。「古時計」の曲に合わせてゆっくりとすると良いようです。きつい人は、5~6回を1日に3回行ってください。
- 片足をわずかに上げて立ち続ける。(筋力がつき、バランス能力もつきます)きつい人は、左右1分づつを1日3回行ってください。
- その他にもストレッチ、ウオーキング、イスに座っての膝関節の曲げ伸ばし、ラジオ体操などがあります。
足腰が弱ったと自覚された方は、スクワットや片足立ちを毎日3回するととても効果があります。くれぐれも無理のない程度に行うことが大事ですし、かかりつけ医の指導の下に行ってください。
ダイナミックフラミング療法
上の項目にも出ています。立ったまま片方の足を床から3~5センチ上げます。その時には、体をまっすぐにして、できるだけ長時間続けます。もう片方も同じようにします。
転倒予防効果と骨への効果があります。大腿骨の上部への負荷が、片足になると両足で立っている時の6倍強になります。
スクワット運動
スクワット運動は、上の項目に書いている方法でやってください。大腿四頭筋、殿筋を鍛えます。この筋肉は、歩く、走る動作を支えています。
便座スクワット運動
イスを便座のように見立てて座ります。膝をつま先より出さないつもりで座ります。ゆっくりします。ワンコーラス12秒の間に1回座ります。
筋肉の質の低下が転倒を招く
筋肉の質の低下により、転倒しやすくなると言います。日ごろの運動不足が祟って、太ももにサシ、脂肪が入っている人が多いそうです。40歳代から増えていると言います。
チェック法・・・イスに座って、両手を胸の前で組みます。そして、片足で立ちあがってください。できた人は合格です。私は、右足は何とか立ち上がれましたが、左足は無理でした。右利きで、右足ばかりに体重を乗せて歩いているようです。左足を意識して使って鍛える必要が出てきました。
改善法・・・1.運動する。空気イストレーニングをします。椅子が後ろにあると想定して、腰をかけるまねをします。できる範囲の姿勢で、20秒キープしてください。毎食後1日に3回、この運動をします。
2.食事に気をつける。筋肉若返りホルモンを出す食材は、大豆製品です。筋肉のサシの改善になります。納豆と豆乳は、簡単にとれ効果が出やすいようです。毎日とるように心がけましょう。女性ホルモンの代替えにもなるし、良いことばかりですね。