うつ病3・女性のうつ病
現在100万人の人がうつ病で悩んでいるそうです。女性の方が男性より2倍ほど罹りやすいと言われています。ストレスへの対処法としてストレスコーピングという方法があることを知りました。
荻野アンナさんの場合
荻野アンナさんの場合は、恋人に癌が見つかり1年2ヶ月後に亡くなったことがきっかけでうつ病楽天 を発症したとのことです。症状としては、寝付けない、朝、目が覚めても2時間以上しないと起き上がれない、頭の上に石のドラエモンが乗っていると感じるなどが出たそうです。
年老いた両親の介護、仕事のストレスが重なりました。まじめで責任感が強い人が罹りやすいようです。
荻野アンナさんの場合は、何事にも積極的に行動して前向きに解決しようとする傾向にありました。下の4つの方法をうまく使えばうつ病にならずに済んだと思われます。
ストレスへの対処法・ストレスコーピング
- 積極行動型 せっせとがんばってやり通す
- 気晴らし型 ショツピング、飲みに行くなどして気を晴らす
- 否認型 見て見ぬふりをしておく
- 回避型 一人で引きこもる
ストレスを、上記の4つをバランスよく組み合わせることで回避するのが理想です。抗鬱薬+ストレスコーピングでうつ病のリスクを低減します。
ストレスへの対処法の癖が偏ると、うつ病、心臓病、生活習慣病にもなり得るそうです。
うつ病と有酸素運動
ストレスを和らげるために仕事の合間に運動をすることも有効です。
抗うつ剤治療では、4ヶ月後には68%の人が回復したそうです。
有酸素運動療法では4ヶ月後には60%の人が回復したそうです。運動後ビールを飲んでリラックスするのも良いようです。
うつ病と脳のMRI画像診断
広島大学の精神科岡本医師は、うつ病を画像として見えるようにする工夫をしています。健康な人とうつ病患者との違いは、うつ病患者は悲観的な言葉に対して強く反応するそうです。
ちょっと叱られただけで、この仕事は自分に向いていないという負のスパイラルにはまってしまいやすいのだそうです。
認知行動療法
うつ病のカウンセリングだけでは、前向きな考え方が上手にできないようです。嫌な状況、その時の自分の思考、その根拠などを書き込んでいく方法です。
- 例1
- 30代女性は会社を休職中です。会社を辞めたくないが、行こうとすると身体が震えるそうです。上司との関係がうまくいかないからです。自分から挨拶しても返してくれない。色々と原因を考えたがわからないようです。
- 気持ちは
- 上司に無視された。自分は嫌われているので、会社へは行かれない。
- 同じ立場の人へうつ病のあなたが声をかけてあげるとしたら
- 「上司はあなたの挨拶が聞こえていないだけではないの」と答えたそうです。
カウンセリングと日記などの記録をつけ柔軟な考え方をする習慣をつけるとよいようです。4月から保険適応になったそうです。
この認知行動療法を取り入れると、うつ病の再発率も少ないそうです。柔軟な考え方が身につくからでしょうね。
ママうつ・40歳代周辺女性の罹りやすいうつ病
40歳代女性は、子離れや、仕事と家事の両立、年齢的な女性ホルモンバランスの崩れなどから、うつ症状を起こす人が多いようです。
空の巣(からのす)
40歳代後半の女性は、今まで母親として1男1女の子育てに一生懸命やってきました。子どもも大きくなり、就職や大学進学で離れていきました。心にぽっかりと穴が開いてしまいました。夫は仕事が忙しく妻の悩みに向き合ってくれません。
唯一の癒しのペットの犬の急死から、うつ病を発症したそうです。
抱え込み
子育て、仕事、家事などを完璧にこなそうとするタイプに多いそうです。きっちり自分でやって当たり前。よくできないと自分を責め、どんどん落ち込んでいくようです。家庭での仕事は、延々と続き逃げ場がありません。
自分を責めるし、家族も母親に期待しています。こういう時には、自分から休憩をするとか、助けを求める、手伝いを頼むなどできるとよいですね。
ママうつのチェック法
- 献立が思いつかない
- 家事をする気にならない
- わけもなくイライラする
- 眠れない
- 根拠無く自分を責める
- 食欲がなくおいしいと感じない
上記の症状が2~3週間続いたら、心療内科、産婦人科、かかりつけ医、精神科などへ行って相談されるようお勧めします。
自分で辛いから助けを求める必要があるかどうかで病院へ行くとよいそうです。が、気楽に話を聞いてもらったらいいと思います。早期に行くことで早く良くなると思います。なかなか自分では、自分がうつ病とは思えないからです。おかしいなと思ったらかかりつけ医や産婦人科で、気軽に相談することが一番だと思います。
夫婦のコミュニケーションの5ヶ条
- 相手の気持ちを深読みしない
- 言いたいことは簡潔に
- 「話さなくてもわかる」ことはない
- 話す事前に、声に出して練習をする
- おちついて穏やかに話す
うつ病の薬
抗うつ薬、睡眠薬、精神安定剤などが出されます。精神科や心療内科でもらいます。薬で少し楽になると、気持ちも落ち着いてくるようです。
入院療法
とりあえず、家庭から離れて、ゆっくりと休養できます。医師のカウンセリングを受けながら治療できます。1泊1万円から利用できる病院もあるそうです。
気楽だと思われている専業主婦の仕事、きっちりとしないと自分で自分が許せなくなる人もいます。「疲れ気味だから、今日は簡単な夕食にした」と、言えるといいですね。
更年期うつ病
月経不順を伴う時には、産婦人科を受診します。低容量ピルやホルモン補充療法などが行われます。
ママうつ対処法
- 子どもに対して
- 大きくなりママの言うことを聞かなくなった子どもに対して、Iメッセージ・アイメッセージを出すと良いそうです。「私はこう思う」「ママはこう思う」と、自分の考えを知らせますが、それ以上はこどもの判断にまかせるということです。
- 夫に対して
- 忙しい夫が自分の誕生日を忘れたら、冷たい人、愛してくれていないと思わず、自分から食事に誘ってみようなどど別の考えを取り入れると良いそうです。
日々の気持ちの変化を5段階で表し、手帳などにつけていきます。自分がどういう時に落ち込みやすいかわかります。また、べつの考え方はなかったかと反省することもできます。
ママうつの周囲の人が注意するポイント
- 「がんばれ」などと励まさない。十分に本人は頑張っているのだから。「がんばっているね」と言うのはよい。
- 自然体で接する。
- 大きな決断をさせない。(離婚など)
- 悪者探しをしない
辛い気持ちを分かってくれる人がいると思うだけで、ずいぶん救われると思います。また、自分の気持ちを出し切ることで、心もすっと軽くなると思います。友達は大事です。