しもやけ・あかぎれ
寒さが厳しくなると、手にもトラブルが起きてきます。かゆみを伴うしもやけや皮膚がぱっくりと裂けるあかぎれなどです。
専門医の診察を受けて重症化しないうちに対処したいものです。
「しもやけ」とは
医学では「しもやけ」は「凍瘡」と呼ばれ、血液の循環が悪くなって起きる病気です。
やや紫色を帯びた赤い斑ができ、かゆみもあります。幼児では、指全体が赤紫色の腫れ上がり、ゴムのような硬さになることもあります。
しもやけの原因
- 体質
- 冷え性、貧血、低血圧、多汗症などの体質的な要素が原因となります。
- 寒暖の差
- 気温が5度前後で、昼と夜の温度差が10度内外の時に起こりやすいそうです。皮膚の血行障害です。
「あかぎれ」とは
医学では「あかぎれ」は「亀裂」と呼ばれ、皮膚の乾燥によって起きる湿疹病変だそうです。皮膚が硬くなって亀裂ができ重症化すると出血します。
冬場にかかとなどに見られる「ひび」もその一種で、亀裂の深いものを「あかぎれ」と呼びます。
あかぎれの原因
- 気温が下がることで皮脂や汗の分泌が低下し、皮膚の表面から水分が失われて乾燥しやすくなります。
- 寒い時期に水や紙を扱うことが多いと、皮膚表面の皮脂が奪われてさらに乾燥が進みます。
- 年を重ねるとともに肌細胞の水分量が減少するため、乾燥しやすくなります。
しもやけの治療法
- 保湿作用楽天 があり患部の血行を促進するヒルドイドクリームで症状を軽減します。
- かゆみがひどい時には、抗炎症作用のあるステロイド外用剤を塗って症状を緩和させます。
- 血行を促すビタミンEが配合された内服薬を服用し、血行の改善を図ります。
- 出血したり水ぶくれができたり、水ぶくれか破れた時には、二次感染を治しながら傷を保護するために、抗生物質軟膏を用います。
あかぎれの治療法
- 皮膚を保護するワセリンや血行を良くするビタミンEを含む保湿剤で、皮膚を保湿します。
- 傷が深く出血する時には、雑菌が繁殖する恐れがあるので、収れん、消炎作用のある亜鉛華軟膏や抗生剤入り保湿軟膏で患部を保護します。
- 外部の刺激を受けて傷が痛む場合は、通気性の良い絆創膏やガーゼなどで傷を保護します。しかし、長時間連続して張り続けると、症状を悪化させる恐れがあるので注意が必要です。
しもやけの予防法
- 寒くなる前から早めに手袋などを着けて、寒さにさらされないようにします。
- 指先をもみほぐすようにマッサージして、血行をよくします。
- 水仕事や入浴の後、汗をかいた時には乾いた布ですぐに水分を拭き取ります。
あかぎれの予防法
- 水仕事をする場合は、できるだけゴム手袋を使うようにします。ラテックスアレルギーの人は、木綿の手袋を着けた上にゴム手袋を重ねて着けます。
- 水仕事や入浴の後は、すぐに水分を拭きとりこまめに保湿剤を塗ります。
- 就寝時には、保湿剤を塗って手袋を着用します。手袋は木綿素材が好ましい。