関節リウマチ

関節リウマチは、外敵から身を守る免疫の仕組みに異常が起こって関節に炎症が起き、関節が腫れて痛みます。進行すると関節の変形、機能障害も起きてきます。発症後の1年間の治療が大切です。

人口の0.4~0.5%、30歳以上の人の1%が、関節リウマチ楽天 にかかるようです。特に30歳~50歳代で発病する人が多く、男性より女性の方が約3倍多く認められています。

患者は女性が約8割を占め、30~60歳代を中心に全国で70万人いるとされています。40歳代が一番多く全体の24.7%、50歳代が23.9%、60歳代が10.8%となっています。

15歳以下で発病する若年性関節リウマチは、成人の関節リウマチとは症状も検査所見も異なるものだそうです。

京大グループ、新検査法開発 2013.8

京都大学吉富啓之特定准教授らのグループが、血液中のマイクロRNAを調べ、関節リウマチかどうかを高確率で特定できる手法を開発しました。

従来の方法では、約3割の患者で早期発見が難しいそうです。関節リウマチは、早期に治療を始めることが重要です。従来の方法と新検査法を組み合わせて診断の精度を上げることができます。

グループは、約100人の関節リウマチの患者の血液を検査したら、遺伝子の働きを調節するマイクロRNAのうち、「24」と「125a-5p」の2種類が増加していることが判明。この2つを指標に、実際の患者を調べたら約9割の確率で特定できたようです。

関節リウマチの原因遺伝子を特定 2010.4

2010年4月19日の読売新聞によると、東京医科歯科大学などのチームが、関節リウマチや多発性硬化症などの原因となる悪玉免疫細胞を作る遺伝子を突き止めました。

悪玉免疫細胞は、ウイルスなどの異物だけでなく自分自身の体も攻撃し、神経細胞が傷つけば多発性硬化症、骨が傷つけば関節リウマチを引き起こします。

東京医科歯科大学の岡本一男助教らは関節リウマチ患者の悪玉細胞で「IカッパーBゼータ」という遺伝子が働いているのを発見しました。マウスでこの遺伝子を働かないようにすると、悪玉細胞が通常の1/5以下にヘリ、多発性硬化症を起こす注射をしても発症しなかったそうです。

関節リウマチ患者は、日本では約70万人で、多発性硬化症患者は約1万2000人です。同大学の高柳広教授は、「IカッパーBゼータ」を狙い撃ちする薬ができれば、副作用の少ない治療法になると期待されています。成果は英科学誌ネイチャーに発表しました。

関節リウマチの発症後1年が重要

最近の研究によると、発病から1年間における関節の変形は、それ以降より激しいことがわかってきたそうです。

東京医科歯科大学膠原病・リウマチ内科教授宮坂伸之さんは「病気をできるだけ早く発見し、患者に合った最適な治療を行うことが、関節破壊や寝たきりを防ぐことにつながる。初期のうちに治療実績が豊富な病院で診て貰うことが大切だ」と話されています。

関節リウマチの原因

体の免疫系(細菌などから体を防御するシステム)に異常があると見られています。遺伝子の異常か、感染した微生物などによるものか、この両方の組み合わせによるものか、と考えられています。

免疫系が過剰に働くことにより、関節内の毛細血管が増加し血管内から関節滑膜(かつまく)組織にリンパ球、マクロファージなどの白血球が出ます。

このリンパ球やマクロファージが産生するサイトカイン(TNFα、IL-6など)と呼ばれる物質の作用により関節内に炎症反応が起きて、関節の内面を覆っている滑膜細胞が増殖し痛みや腫れが起こり、関節液が増えて軟骨や骨の破壊が進んでいきます。骨の形が変わると激しい痛みを感じるようになります。

遺伝3割、環境7割

関節リウマチは、自己免疫疾患です。原因は遺伝が3割、環境が7割と言われています。環境とは、感染症、けが、妊娠、出産、更年期などがあります。女性ホルモンの変化が免疫を活性化しやすいと言われています。

また、タバコを吸う人は、2倍のリスクが、歯周病の人は、2.7倍のリスクがあると言われます。

関節リウマチの症状

関節リウマチの症状の特徴は、全身の関節に広がる、激しい痛みだそうです。

初めは手の指のつけ根の中手指節関節や指先から二番目の近位指節関節、足趾、手首などに関節の痛みと腫れが表れます。

痛みや腫れは、数週間から数か月の間に徐々に起こります。熱感が出ることもあります。肘や膝の関節などにも同じ症状が出ることもあります。腫れは、ブヨブヨとしています。

最初は1ヶ所か少しのか所の症状でも、長い間には左右の同じ部位の関節に起こることになります。

朝起きた時に、手の指のこわばりなどで動かしにくく感じますが、これが「朝のこわばり」でこの時間が長いほど関節リウマチが活動的とみられました。30分~1時間すると動くようになります。

関節痛がよくなったり、悪くなったりしながら慢性化しますが、数ヶ月で完全に治る人もいます。寒さに当たると症状は悪化します。

5年~10年で関節がこわれていきます。手指が小指側に曲がる尺側偏位、足の親指が外側に曲がる外反母趾、膝や肘が十分に伸ばせなくなる屈曲拘縮などです。

全身症状は、疲れやすさ、脱力感、体重減少、食欲低下などが出ます。

圧迫が加わりやすい部位の皮下にしこりを生じる皮下結節や、胸水、肺線維症、涙や唾液が出にくくなるシェーグレン症候群などの症状が出ることもあります。

心臓、肺、消化管、皮膚などに血管炎が起こり、発熱や心筋梗塞、肺炎、腸梗塞などの症状をひきおこす悪性関節リウマチは、厚生省の特定疾患の一つに指定されていて、治療費の自己負担分が公費で補助されるそうです。

関節リウマチの関節の中はどうなっている

関節の中の滑膜に免疫細胞が集まってきて、長く炎症がおきます。滑膜がギザギザになり、発痛物質や骨をスカスカにする物質を出します。

長い間炎症が続くと、関節の上下の骨がくっついて、本来の関節の役割ができなくなり、関節は動かなくなります。

大きな関節では、人工関節に置き換える手術が行われます。90%は、手の指で、手首、肩、膝、頚椎、顎関節などがあります。

牛乳パックが開けられますか?

牛乳パックがスムーズに開けられなかった場合には、関節リウマチかもしれません。腫れていたい指だけでなく、指全体にも痛みが影響するようです。

50歳代女性の場合の症状他

2008年秋、朝起き上がろうとしたが、両肩がこわばって起き上がれなかったそうです。腹筋を使ってやっと起き上がったそうです。肩を少しずつ動かすと15分で動くようになりました。

翌朝もやはり、肩がこわばりましたが、日中はいつも通り変化はありませんでした。血行を良くするためにテニスを始めましたが、数ヶ月経っても肩のこわばりは消えず、腕全体もこわばるようになりました。

1年後の秋の夜、寝返りをうったら右肩に激痛が走りました。剣山で神経を刺されているような痛みでした。30歳代の中頃にも肩が痛み、整形外科を受診したら、石灰による炎症と言われました。また、石灰がたまったのかと整形外科を受診しました。

石灰はなく、痛み止めの注射をしてもらいました。2~3日で痛みは治まりましたが、3ヶ月後に左肩に激痛、右手首にも痛みが出ました。

別の病院で手首、肩のレントゲンを撮って診てもらったが、原因はわからず、石灰はなし、正常と言われました。痛み止めをもらいました。2ヶ月後の2010年4月手足の指の関節が腫れてきました。万力で絞めつけられるような痛みで、ボタン、ファスナーもかけられません。手を握るだけで痛み、料理もできません。

最初の痛みから2年後には、右手の人差指が曲がっていました。関節リウマチでした。

50歳代女性の場合の症状他

手の関節がガクガクし、腫れていました。半年後には、足の裏、膝、手首などが痛くなり、痛みがあちこちと動いていきました。

階段を上がるのが痛くて辛かったそうです。この先どうなるのか、不安が大きく広がってきたそうです。

30歳代女性の場合の症状他

出産直後、手のわずかな違和感がありました。朝起きたら手が動かないということもありました。半年経つと痛みに変わっていき、親指、手首も痛くなりました。

手が痛くて、牛乳パックが開かず、10~15分かかることが辛かったそうです。

女優・叶和貴子(かのうわきこ)さんの場合

約20年前に、叶和貴子は舞台稽古中に、ひどい風邪をひき高熱が出て、体の節々に痛みを感じました。内科の診察を受けたら、関節リウマチの疑いがあると言われ専門医を受診しました。風邪が治ると痛みもなくなり、そのまま2年間病院へ行かなかったそうです。

ところが、病状は徐々に悪化し芸能活動を休止して、3年間治療に専念されました。温泉病院でのリハビリや病院をかえたり、痛くて歩けなくて自宅に引きこもったり、社会から疎外感を感じたりしたそうです。

「このままじゃあ、いけない。外に目を向けてみよう」と、体調に合わせて散歩したり、料理を作ったりしたそうです。そして、2000年から仕事に復帰されました。

この病気とつきあっていく上で大事なのは、何事も頑張りすぎないことだと叶和貴子は言っています。そして、こうも言っています。

「自分の体力以上のことを無理して続けていると、必ず体や心が教えてくれます。そのサインに早く気づき、お医者さんや療法士さんと信頼関係を築いて、投薬治療やリハビリを続けていきたいです。明日の自分は昨日の自分より強くなれるんです。私と同じ病気と闘っている多くの方々も、絶対にあきらめずに、ご自分の人生をご自分らしく生きていただきたい、と心から願っています」2010.11

関節リウマチの診断法

関節リウマチの診断基準は以下の通りです。

(1)朝のこわばりが1時間以上続く

(2)3個所以上の関節の腫れがみられる

(3)手の関節(手関節、中手指節関節、近位指節関節)の腫れがみられる

(4)関節の腫れが左右対称にみられる

(5)手のエックス線写真の異常所見

(6)皮下結節がある

(7)血液検査でリウマチ反応が陽性

以上のの7項目で、 このうち4項目以上満たせば関節リウマチと診断されます。(1)~(4)の項目は、6週間以上持続することが必要です。

関節リウマチの検査法

関節リウマチの検査は、主に血清のリウマチ反応、血沈、CRP、手のX線撮影 が行われます。

リウマチ反応(RF)は、関節リウマチの患者の80~90%で陽性となりますが、リウマチ患者でも陽性とならない人もあります。(正常な人でも約5%がリウマチ反応(RF)陽性になります。)関節リウマチ早期では陰性のことがあり、抗CCP抗体はRFよりも早期から陽性になるので、診断のつかない早期にはCCP抗体も調べます。

血沈やCRPもリウマチの炎症の程度を測ることができます。MMP3も軟骨の破壊(滑膜炎・大きい炎症)が起こっている指標になります。

関節のX線撮影、胸部のX線撮影を定期的にします。最近はMRI検査や超音波検査を用いて早期から治療する方法がとられています。

薬の副作用の検査も行われます。尿検査(たんぱくや赤血球)、血液検査(貧血、白血球や血小板の減少)、血液生化学検査(肝機能、腎機能)、胸部X線撮影が定期的に行われます。

関節リウマチと加齢による関節症の見分け方

痛み
関節リウマチの痛みは、指の第2、第3関節に表れます。加齢による関節症の場合の痛みは、第1関節に表れるそうです。
痛みのタイミング
関節リウマチの場合は、朝起きて動かし始めに痛みます。加齢による関節症の場合は、動かしている時に痛みます。
腫れ方
関節リウマチの場合は、やわらかくて触るとブヨブヨして弾力があります。また、紡錘状に腫れます。加齢による関節症の場合は、腫れに触ると固く感じます。
リウマチ結節
肺や心臓の表皮に出ることがあります。

関節リウマチの治療法

関節リウマチの原因はつきとめられていないので、根治治療はできません。抗リウマチ薬や生物学的製剤を積極的に使って患者さんの日常生活が維持できるように、症状を抑えることが治療の目標となってきました。

症状の緩和、関節の破棄や変形のを予防、破壊された関節の働きを再建する、身体機能の保持、QOLの維持、寛解を導くなどです。

関節リウマチの薬物療法

リウマチ専門医は、約4300人いるそうです。

関節リウマチに使用される薬剤には、4つの種類があります。薬の効き目には個人差があります。効果が出るまでに2~3ヶ月かかります。そして、その薬も数年後には効果が落ちることもありますから、他の薬を使うことも多々あるようです。

1.抗リウマチ薬、免疫抑制薬(金製剤、ペニシラミン、ブシラミン、ロベンザリット、ミゾリビン、アクタリット、サラゾスルファピリジン、メトトレキサート、レフルノミド、タクロリムス) 

2.非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)

3.副腎皮質ステロイド

4.生物学的製剤(サイトカイン阻害薬とも呼ばれます。レミケード、エンブレル、ヒュミラ、アクテムラ)3割負担の方で約7万円~4万円/月かかるそうです。従来の薬の10倍かかるそうです。高額な薬であること、使い続けなければならないことが難点です。肺炎や結核などの感染症にも注意が必要です。発症してから2年以内にサイトカイン阻害薬を使うとより効果的と言われています。

サイトカイン阻害薬は、8~9割の人に効果があり、その2~3割の人はほとんど障害がないそうです。発症して10年経った人でも、痛みや腫れをとめることができます。関節破壊を止めるには良いそうです。

遺伝子検査をして、自分に効く薬を短時間で探す

関節リウマチの薬は、1つの薬を3ヶ月間試してみて効かなければ、次の薬を試すことになります。そうしている内に、関節に変形が来る場合もあります。

慶應義塾大学医学部付属病院の竹内勤医師は、遺伝子検査をして効く薬を探すことを考え、研究を続けておられます。関節リウマチに関する遺伝子は、300もあるようです。100人の免疫細胞を8年の歳月をかけて、遺伝子のタイプ別に効きそうな薬を見つけました。

TNF1が出過ぎているタイプは、早期に薬を投与し、95%が変形をくいとめられるそうです。今は、あらゆる薬で効果が予測できるかどうか研究中だそうです。全国10施設で行われています。

遺伝子解析検査は、1回約10万円(保険適用外)です。最新のリウマチ薬治療は、年間約50万円(保険適用3割負担)かかります。

関節リウマチの薬の使い方

*サラゾスルファピリジンやブシラミンを使って、3ヶ月以上効果がなければ、メトトレキサートを使います。

メトトレキサートはエース級の薬で関節リウマチの約50%の方が使っているそうです。メトトレキサートも3ヶ月以上効果がない場合は、サイトカイン阻害薬(生物がつくるタンパク質からつくるバイオ薬)を使います。

サイトカイン阻害薬は、6年前から使えるようになりました。副作用もあります。免疫を抑えるので感染症に気をつけなければなりません。

生物学的製剤(サイトカイン阻害薬)
一般名 商品名 投与方法
インフリキシマブ レミケード 2時間かけて点滴・8週に1回、メトトレキサートとの併用、
エタネルセプト エンブレル 皮下注射・週2回、メトトレキサートとの併用は必要ないが、併用により効果が高まるという報告もある
トシリズマブ アクテムラ 1時間かけて点滴・4週に1回、メトトレキサートとの併用は必要ない
アダリムマブ ヒュミラ 皮下注射・2週に1回、メトトレキサートとの併用は必要ない

生物学的製剤(サイトカイン阻害薬)の副作用は?

生物学的製剤(サイトカイン阻害薬)の副作用には発疹、頭痛、胃腸障害、間質性肺炎などがあります。主治医に相談したら、薬を変えてもらえることもありますから、遠慮しないで相談することが大切です。

インフリキシマブの点滴を1年、薬を止められるか?

1年間正常値が続き、炎症がなければ止められます。主治医にお聞きしてください。

発症から20年、今メトトレキサートを服用、たまに右膝が痛い治療は?

  1. サイトカイン阻害薬を使うことも考えられますが、効かないことも、副作用が出ることもあります。値段が10倍以上高いこともあります。
  2. 手術を検討することも考えられます。滑膜切除術もありますが、数年で5割以上が再発します。変形性膝関節症を起こしている場合は、人工関節置換術も考えられます。
  3. リハビリで痛みを緩和する方法もあります。筋力を鍛える、温熱療法(お湯で15~20分温める)、装具で保護する(サポーターを膝に巻く・はく)、イス・テーブル・洋式の生活をする、杖を使うなどです。

35歳女性、発症して2年、抗リウマチ薬が効き痛みはない、妊娠を望んでいるが?

妊娠より先に治療をという意見
発症して2年目なので関節破壊を抑えたい。メトトレキサートを使うと約1年で効果が出ます。妊娠するとメトトレキサートは使えないので、先に治したい。
治療と妊娠を同時にという意見
妊娠するとリウマチの症状が抑制されよくなることが多い。
治療より妊娠を先にという意見
妊娠に影響のない薬に変えます。別の抗リウマチ薬と軽いステロイド薬に変えます。

関節リウマチの手術療法

症状が進んだ場合は手術が行われます。リウマチの手術法は4種類あります。

1.人工関節置換術(肩・肘・指・股・膝・足・足趾の関節に適応されます) 変形した関節を取り除き、金属やポリエチレンなどでできた人工関節に置き換えます。関節がなめらかに動き、痛みも減ります。膝関節が最も多く56%、股関節が25%、指や肩が19%となっています。関節の痛みがなくなったり、関節の可動域が広がります。20年以上の耐久性があります。

2.関節固定術(頚椎・手関節・足関節・手指(特に母指)や足の母趾など)

3.滑膜切除術(肘・手関節・指・足関節など) 関節に小さな穴を開けて、差し込んだ内視鏡を見ながら、炎症を起こしている滑膜を取り除きます。痛みをやわらげ症状の進行を抑えます。関節の変形は治せません。

4.関節形成術(足趾・手首・肘・指など)

手術後の注意
むし歯などの感染症に注意します。転倒や激しい運動には注意が必要です。

膝の人工関節置換術後、正座はできるか?

膝の人工関節置換術後の正座はしない方がよいそうです。正座は足首の関節にも負担をかけるからです。お茶席などでどうしてもと言う場合には、短時間ですませるようにします。

11年前に両膝に人工関節置換術をしたが、歩行時に音がする

人工関節のプラスティック部がすり減っていると思われます。放っておくと自分の骨が削れてきたり、靱帯がゆるんできたりします。プラスティック部だけの取り替えですむこともあります。

関節リウマチのリハビリテーション

理学療法 物理療法 温熱療法・寒冷療法・光線療法・水治療・その他
運動療法 ストレッチ運動を習慣づける。プールでの運動、水中ウォーキングなどが良い
作業療法 絵画やパソコン指導
装具療法 頸椎 リウマチでは第一、第二頚椎間が脱臼しやすい。頚椎の過度の前屈運動を制限し急な外力から頸を守るため頚椎カラーが使われます
肩・肘・手関節 支柱付きサポーター、保温用サポーター、エルボーバンドによる固定
手指 CMバンド、指輪型装具
股・膝関節 支柱付き装具、プラスチック装具
足・足趾 支柱の付いた足関節サポーター、足底板、リウマチ靴

運動療法の仕方・注意点

  1. 急な激しい運動を避けます。
  2. 水中のウオーキングが良いです。
  3. 筋力を維持したり、関節が動く範囲を広げる体操をします。(腫れや痛みが強い時は、主治医と相談し量と回数を決めてもらう)

運動法

  1. 手の指を開いたり閉じたり、グッパーグッパーするだけでも運動になります。
  2. 肩の運動は、両手を上げて5秒ぐらい止めます。両手を前や横に上げて行います。
  3. 足の運動は、両膝下にひもをかけて(輪っかをかける)、尻の脇の筋肉を鍛えます。
  4. 両足首の上にひもをかけて(輪っかをかける)、片足を前に片足を後ろへやり5秒を保ちます。5~10回繰り返します。

関節リウマチの生活上の注意点

安静
リウマチは関節だけでなく全身が消耗する病気なので、全身と関節の安静が必要です。睡眠を十分にとり昼間でも疲れを感じたら昼寝をしましょう。自分の疲れの状態をよく観察して、痛みが出ないように疲れる前に休むようにしましょう。
保温
関節を冷やすと関節痛が強くなるので、寒い季節や夏でも冷房の風などが直接当たるのは避けましょう。長袖、長ズボン、膝掛けなどで関節部位の保温に気をつけましょう。
自助具
関節が動きにくいところを補助してくれる自助具を上手に使いたいものです。柄の長いブラシは、髪の毛をとくのに便利です。ペットボトルのフタを楽に開ける自助具もあります。ピンセットタイプのお箸もあります。リーチャーという服を脱いだり、靴下を脱いだり、カーテンを閉めたりするのに便利な道具もあります。

便利グッズ

びん蓋開け・3サイズセット1260円
ビンの蓋をラクラク開けられるそうです。サンクラフト製です。滑りにくい樹脂を使っているので、力がない人でも楽ちんで開けられます。瓶のフタに合った大・中・小の3サイズがセットになっています。
伸びる靴ベラ・1050円
モリト製です。最長83cmから最小56cmまで収縮可能です。腰を曲げずに靴がはけます。縮めればコンパクトになり、場所をとらずに便利です。
軟膏ぬりちゃん・1029円
旭電機化成製です。軟膏やクリームなど、手が届かない箇所へ塗るときに便利です。肩、腰、首に負担をかけずに塗ることができます。ヘッド部分を半回転させれば、孫の手としても使え、取り外して洗うこともできます。
メジャーカップ(計量カップ)
500mlのが1470円、250mlのが1260円、60mlのが525円です。オクソー製です。カップを持ち上げなくでも、上から目盛りを見て計量できます。腰をかがめる必要や持ち上げる動作がいりません。
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更新日:2020/03/15